新年を迎えて
明けましておめでとうございます。
令和5 年の新春を迎え、謹んでお慶びを申しあげます。
この数年は新型コロナウィルスの感染状況が増減を繰り返し、その度に経済情勢や人々の生活や行動が変化するという状況が続いております。さらに、ウクライナ情勢を背景にした資源価格の高騰や日米の金利差によって急速に進んだ円安は、家計や企業収益を直撃したことから、当協会の会員の皆様を取り巻く環境にも様々な影響が生じているのではないかと存じます。当協会においては、コロナ禍に繰り返された緊急事態宣言等により特定自主検査に係る研修や教育等の事業は大きな影響を受け、実施にあたっては延期や中止とすることが避けられない時期もございましたが、令和4 年10月末時点では、各種研修、教育の開催回数と受講者数は令和3 年の同時期の実績を超えており、特に検査者資格取得研修においては、コロナ禍前の令和元年度をも上回っている状況です。会員ならびに関係者のご協力によるものと、改めて御礼申しあげます。
また、特定自主検査の実施台数につきましては、令和3 年度は約200万台と推定され、特定自主検査制度はしっかりと社会に定着しております。これも偏に関係行政機関のご指導、会員の皆様のご尽力及び諸団体のご支援によるものであり、重ねて御礼を申し上げる次第です。
他方、建設荷役車両に起因する労働災害は、関係者の皆様のご尽力により長期的には減少の傾向にあるものの依然として発生しているところです。
建設荷役車両の不具合は重篤な災害に繋がりかねないことを踏まえれば、労働安全衛生法に基づく特定自主検査の普及・推進を通して「災害ゼロ」を目指す当協会の役割は、一層重要なものとなると認識しているところです。さらに、我が国は人口減少局面に転じて久しく、各企業では人材の確保が喫緊の課題となっているところ、当協会においては資格付与や能力向上教育などの研修の一層の活性化、内容の充実などにより適切な検査を行える検査者の育成に努め、また、建設荷役車両の自体の技術の進展に応じた検査の在り方や効率的な検査に関する検討等を進めてまいります。
また、一昨年5 月には「特定自主検査記録表作成支援ソフト」を検査を行う会員の皆様に配布させていただきましたが、今後、対応機種を追加してまいりたいと考えております。これにより記録表の品質向上と作成時間の短縮の一助となれば幸いです。
そして、当協会は本年におきましても、会員の皆様(令和4 年11月末現在4,165社)をはじめ関係の皆様方の信頼を得られるよう、本・支部一体となった適正な運営に努めてまいります。
引き続き、会員の皆様方のご理解とご協力をお願い申しあげます。
結びに、皆様の本年のご健勝とご多幸を祈念して、年頭のご挨拶とさせていただきます。